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川辺のレモン

映画・ドラマ・本の感想など。ネタばれあり

物語の力/『君の名は。』感想

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先に観ていた家人から「今日会社で嫌なことあったから心の洗濯をしに2回目観にいくわ。一緒にいこう」と誘われたので、久々に劇場へ足を運んだ。

あらすじ

星を追う子ども』『言の葉の庭』などの新海誠が監督と脚本を務めたアニメーション。見知らぬ者同士であった田舎町で生活している少女と東京に住む少年が、奇妙な夢を通じて導かれていく姿を追う。キャラクターデザインに『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』シリーズなどの田中将賀作画監督に『もののけ姫』などの安藤雅司、ボイスキャストに『バクマン。』などの神木隆之介、『舞妓はレディ』などの上白石萌音が名を連ねる。ファンタスティックでスケール感に満ちあふれた物語や、緻密で繊細なビジュアルにも圧倒される。(シネマトゥデイより)

ネタばれ感想

新海監督の作品は『星を追う子ども』までは全部観ていた。画面が美しく、個々のシーンとして鮮烈で心に残る場面はあるけれど、同人誌っぽいというかPVっぽいという印象が強かった。描きたいシーンだけ描いて、物語を語るうえで地味で面倒だけど必要な描写やエピソードの積み重ねが足りないという感じ。そして『星を追う子ども』を劇場で観たとき、隙間を埋めようとはしてるもののそのすべてが借り物のにおいが強すぎて、正直なところかなり失望してしまった。この監督の作品はもう観まい、と思うほどに。
しかし今回の『君の名は。』は、今まで私が感じていた足りない点をすべて補って、さらに本来の指向も活かしきった、面白くていい作品になっていた。鑑賞後口から感想がマシンガンのように止まらない家人の横で、監督、がんばったね、と勝手に思ったりもした。
実際のところ、運命の人とかそういう世界観には全く共感も憧れも抱けないけれど、観ながらどうか助けられますように、どうか再会できますように、どうかどうか勇気をだして声をかけて、と心から願った。そう思える物語の力、というものに胸がいっぱいになる作品だった。

参考リンク


「君の名は。」予告2