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川辺のレモン

映画・ドラマ・本の感想など。ネタばれあり

共感したくないけれど/『紙の月』感想

映画のレビュー

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huluにて鑑賞。

あらすじ

銀行勤めの平凡な主婦が引き起こした大金横領事件のてん末を描いた、『八日目の蝉』の原作などで知られる直木賞作家・角田光代の長編小説を映画化。まっとうな人生を歩んでいた主婦が若い男性との出会いをきっかけに運命を狂わせ、矛盾と葛藤を抱えながら犯罪に手を染めていく。監督は、『桐島、部活やめるってよ』などの吉田大八。年下の恋人との快楽におぼれ転落していくヒロインの心の闇を、宮沢りえが体現する。(シネマトゥデイより)

ネタばれ感想

私語りになって申し訳ないが、数年前まだ今より生活に余裕があったころ、くだらないことに短期間で200万円ほど遣ったことがあって、しかも支払う瞬間「ああ、自由だ。どこへでも行けるし何でもできる」と驚くほど開放感を感じたのを覚えている。 もう収入は下がり始めていてジリ貧だと自分でもわかっていたのに、こういうのを破滅願望っていうんだろうか?
ちなみに中高生時代はキリスト教系の学校に通っていたし、大人になってからお金に困ってそうな男との飲食代を払っていたら増長されて現金を要求されるようになったこともある(しかも私の場合は年下じゃなくて10歳以上も年上の人だったっていうね……悲惨!っていうか馬鹿すぎ!)。
そういう自分にとってこの映画の主人公は他人事ではなく、共感したくないけどせずにはいられなかったし、胸をえぐられる感じがした。私の遣ったお金は横領ではなく自分で稼いだお金だったけど、あの開放感と、うらはらに張り付く空虚さはわかるなあ。
ラスト、駆け抜ける主人公の美しさよ。私にはできなかったけれど、どうかどこまでも心のままに、破滅まで突っ走ってくれと願わずにはいられなかった。

参考リンク


『紙の月』予告篇